90代から見つけた、新しい趣味との出会い|臨床美術
「これでいいのかな。」
そう言いながら筆を進められたお客様の作品には、お手本とは少し違う景色が描かれていました。
東急田園都市線「梶が谷」駅から徒歩約2分。介護付き有料老人ホーム「ロングライフ梶ヶ谷」では、定期的に臨床美術アートクラスを開催しています。
今回のテーマは、透明水彩絵の具を使用して「金魚の滲み絵」です。
お手本では横から眺めた金魚が描かれていましたが、お客様は「金魚鉢を上から見た景色」を思い浮かべながら、一枚の作品を完成させられました。
「力作だよね。」
完成した作品を見せてくださる表情には、どこか誇らしさが感じられました。
同じ題材でも、描き方も色使いも、一人として同じ作品はありません。
その方が見てきた景色や感じたことが、一枚一枚の作品に自然と表れていきます。
今回、特に印象に残ったのは、90代になってからこの臨床美術に出会い、毎日オイルパステルを使った作品づくりをご趣味として楽しまれているお客様の姿でした。
「もう90代だから」ではなく、「90代だからこそ、新しい楽しみと出会えた」。
そんな暮らしが、ここにはあります。
介護付き有料老人ホームというと、日々の生活を支える場所というイメージを持たれる方も少なくありません。
しかしロングライフ梶ヶ谷では、お客様それぞれが「自分らしさ」を大切にしながら、新しいことへ挑戦できる時間も暮らしの一部です。
年齢を重ねても、心が動けば、新しい趣味に出会える。
そして、その一歩が毎日を少し豊かにしてくれる。
作品に描かれた金魚たちは、それぞれ違う表情で泳いでいました。
その姿は、お客様お一人おひとりの人生そのもののようにも感じられました。

