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シニア層のインターネット利用率が上がってきている
近年、シニア層にSNSを利用する人が増えているといわれるようになってきましたが、実際のところどうなのでしょうか。シニア層のSNS利用の状況はどうか、総務省の調査結果をもとに確認していきましょう。
総務省の「令和元年通信利用動向調査」によると、個人のインターネット利用率はどの年齢層もかなり増えていて、全体では9割にも迫る勢いだといいます。特に、年齢が上がるほど利用者の伸びが続き、60歳以上を中心にインターネットを利用する人が増えていることがわかりました。
【個人のインターネット利用率(50歳以上のデータ)】
平成30年 | 令和元年 | |
50~59歳 | 93.0% | 97.7% |
60~69歳 | 76.5% | 90.5% |
70~79歳 | 51.0% | 74.2% |
80歳以上 | 21.5% | 57.5% |
出典:「令和元年通信利用動向調査の結果」(総務省)を加工して作成
なお、インターネットの利用端末として、利用が伸びているのがスマートフォンです。同調査では、50歳以上のシニアでも携帯電話(ガラケー)より、スマートフォンを使ってインターネットを利用している人が多いことがわかりました。
さらに、インターネットの利用普及にともなって、SNS(ソーシャルネットワークサービス)も全年齢層で利用者が増えていることがわかっています。
【個人のSNS利用率(50歳以上のデータ)】
平成30年 | 令和元年 | |
50~59歳 | 59.8% | 70.4% |
60~69歳 | 38.6% | 51.7% |
70~79歳 | 23.6% | 40.7% |
80歳以上 | 16.9% | 42.8% |
出典:「令和元年通信利用動向調査の結果」(総務省)を加工して作成
令和元年のSNSの利用率は50代以上で約7割、60代は約5割、70歳以上で約4割です。同調査の1年前のデータと比較すると1年あまりで飛躍的に、特に60代以上で大きくSNSの利用率が上っていることがわかります。
SNSの利用目的・活用方法
総務省の調査をもとにシニア層のインターネットやSNSの利用状況を見てきました。SNSがシニア層に広がっていることがおわかりいただけたかと思います。
しかし、SNSがシニアに広がっているといっても、「いまいちよくわからない」、「SNSがそもそも何か知らない」という人も多いのではないでしょうか。ここではSNSの使われ方や活用のしかたから、SNSとは何か説明していきます。
利用目的
SNSとは、インターネットを介して、同じSNSを利用している誰かとつながることができるサービスを指します。インターネットに接続したスマートフォンからの利用が近年は多く、文章を送りあったり、写真を送りあったりできることが特徴です。
SNSを使った文章などでの会話は特定の誰かともでき、そして不特定多数の人に向けて情報を発信することもできます。利用目的としては、コミュニケーションの場として利用したり、情報集めや情報の発信に利用したり、空いた時間の暇つぶしとして利用したりする人が多いです。
活用方法
SNSは具体的にどのように使われているのか、活用の例をいくつか見ていきましょう。
知りたい情報を入手できる
SNSを利用しているのは、個人だけではありません。企業や商品ブランドが公式アカウントをもっていることも多く、これらの企業などとつながる(フォローするなど)ことで、知りたい情報をいち早く入手することができます。
すでにSNSを利用している人の中には暇つぶしに利用している人も多いと紹介しましたが、SNSではほかのアカウントが発信している情報や内容を見るという楽しみ方も可能です。
新たなコミュニティ発見になる
SNSは個人の発信の場でもあります。プロフィールや発信内容を見て、同じ趣味をもつ人とつながることも可能です。インターネットをとおして、新たな友人を作ったり、共通の趣味のグループに参加したりすることもできます。
もちろん、自分自身の趣味や好きなことをSNS上で発信してみるのも良いです。投稿を見た人、投稿に共感した人とつながることもできるでしょう。
緊急時の情報交換に使える
過去の災害発生時、混雑してなかなかつながらない電話の代わりに、SNSで家族と連絡を取り合えたケースがいくつもありました。このような緊急時の家族との連絡、また同じような状況にいる人と知恵を交換するなど緊急時にもSNSは役立てられています。
うつ病や認知症予防に役立つ
SNSは、誰かとつながりをもてることで、自ら投稿し情報を発信することで、うつ病予防や認知症予防になると期待されています。いつでも、どこでも、誰かとつながっていると感じられることがSNSの大きな特徴です。
これからSNSを利用したい!シニア層におすすめのSNSの選び方
「SNSに興味がわいてきた」、「これからはじめてみたい」と思ったとき、どのような基準で利用するSNSを選択するべきなのでしょうか。SNS選びのヒントと注意点を紹介します。
家族や友人が使用しているものからはじめる
周りの人が使っているSNSであれば、少なからず安心感があります。家族や友人が使っているSNSからはじめてみて、自分にSNSが合っているかまずは試してみるのも良いでしょう。
利用している年齢層に応じて選ぶ
SNSによって利用している年齢層に特徴があります。インターネットでの検索を利用して自分の年齢層が比較的多いSNSを探して選ぶのも方法の1つです。
注意すること
総務省の「平成27年度版 情報通信白書」によるとSNSを利用しているシニア層は若年層と比べてモラルが高い傾向にある一方で、SNSの特性の認知度が高くないことが指摘されています。
マナーを守って使用していても、ふとした投稿が個人情報漏えいにつながったり、アカウント乗っ取り(他人にアカウントを不正利用されること)につながったりすることもあるので、注意が必要です。
SNSを利用する際は、誰か知らない人にも見られているかもという意識をもって、写真や投稿などで個人情報を特定できないようにする必要があります。
また、SNSのデメリットとして、華やかな投稿などを目にして、他人と比較してしまう人も多いです。SNSに依存しすぎると、かえって心が疲れることになりかねません。
自分に合ったSNSの楽しみ方を見つけ豊かなセカンドライフを送ろう
SNSは自宅にいながら、ほかの誰かとつながれる便利なツールです。新たなコミュニティの形成、新しい人とのつながり方として、人生を豊かにしてくれるでしょう。
しかし、前項でも紹介したように、SNSの特性を理解しないまま使うとトラブルに巻き込まれることもあります。生活の中でSNSをどのくらい取り入れるか、バランスが大切です。
SNS以外のコミュニティも大切に
SNSでは、写真を投稿したり、自分の思いを投稿したりすることによって、投稿を見た人が「いいね」など投稿に反応することがあります。良いコメントや反応があると、もっと良い投稿をしたい、もっと喜んでもらえるような投稿をしたいと思うものです。
しかし、投稿への反応ばかりにとらわれたり、あるいはさまざまなコミュニティに参加してSNS上での活動を広げすぎてしまったりすると、SNSの特性上、依存しやすいデメリットがあります。
SNSばかりにとらわれすぎると、リアルな人とのかかわりなど、これまでの生活に良くない影響があるかもしれません。依存しすぎないためには、SNSと適度に距離を保って、生活をより楽しくするために活用することが重要です。
常にSNSに目を光らせるのではなく、SNSに発信できる情報を見つけるために友人や家族と外に出たり、イベントを楽しんだりしてみるのはいかがでしょうか。SNSばかりに頼るのではなく、SNSを離れたコミュニティで情報を集めたり、情報を交換したりすることも、豊かな生活の実現にはおすすめです。
SNSなど自分の好きなことを存分に楽しむために
年を重ねると、ご自身の健康に対する不安、今後の生活に対する不安など、さまざまな不安を抱える方も多いです。さまざまな不安から解放されるために、ロングライフでの生活を検討されてみてはいかがでしょう。
顧客満足のためのグッドフィーリングを実践するロングライフなら、我が家ともいえる心地の良い空間で、入居者様の価値観を尊重した豊かで安心した暮らしを実現できます。知識と経験のあるスタッフによるケア、医療機関との連携による体制など、質の高いサービスもロングライフの特徴です。
もちろん、ロングライフで過ごしながら、SNSを楽しまれるのも良いでしょう。ロングライフでは、豊富なイベントを実施しているほか、国内旅行や海外旅行が楽しめる「たび倶楽部」も開催しています。イベントや旅先での発見はSNSでの情報発信のネタとしても役立つのではないでしょうか。
豊富なイベントをとおして交流できる機会もあり、ほかの入居者様など、SNS以外でのコミュニティもロングライフなら作りやすい環境にあります。自分の好きなことを続けられる環境、コミュニティに積極的に参加できる環境が整っているロングライフで、新たな生活を築いてみませんか。
まとめ
シニアの間でもSNSを利用する人は増えてきました。多くの人とインターネットを介してつながれる便利なSNSではありますが、利用する場合は依存しすぎないようにすることが大切です。SNSに振り回されないためにも、同時にリアルなコミュニティや人とのふれあいにも目を向けてみましょう。
※こちらの記事は、2020年6月14日時点の情報をもとにした記事です。
№2006-07