増加している老老介護の原因とは?
日本の社会問題の1つとして挙げられる老老介護。全体的に増えてきているという老老介護には主に3つの原因があります。
高齢化の上昇
1つは、日本国内における高齢化です。2019年9月15日の推計によると、国内の65歳以上の人口は約3588万人。総人口における高齢者の割合は28.4%となりました。
65歳以上の高齢者の人口、総人口に占める割合、いずれも過去最多を記録しています。高齢者の総人口における人口比率は国際的にみてもかなり高く、75歳以上の後期高齢者の割合も高くなっているのが日本の現状です。
それに加え、国内で起きているのが総人口の減少。総人口の減少と高齢者数の増加によって、今後も高齢化が進むことが想定されます。
平均寿命と健康寿命の差
医療の進歩によって、国内の「平均寿命」、健康上の理由で日常生活が制限されない期間である「健康寿命」は伸びています。これは、以前よりも健康的に過ごせる年齢が平均して高くなったということです。
しかし、問題は平均寿命と健康寿命の差。2001年から2016年の間に男性2.91歳、女性2.21歳(2016年の平均寿命は男性80.98歳、女性87.14歳)に延びた平均寿命に比べ、同期間の健康寿命の延びは男性2.74歳、女性2.14歳でした。(2016年の健康寿命は男性72.14歳、女性74.79歳)
近年、健康寿命の延びが上がったことによってその差は縮まってきたものの、平均寿命と同じように健康寿命が延びていないために、健康寿命から平均寿命までの期間が長くなっています。
健康寿命から平均寿命までの期間が長いということは、すなわち介護を必要とする期間が長いということ。老老介護が増えてきたのは、これにより要介護者が増えたためと考えられます。
核家族化
昭和や平成のはじめあたりは、親と子と孫という三世代が同居する世帯構成が多く見られました。しかし、子ども世帯が親と別居する核家族化が進んだことで、単独、また夫婦のみの世帯が増加しています。
親世帯と子ども世帯の住居が近くにあれば介護も可能ですが、実家とは遠方に居を構える家族も少なくありません。距離が離れていると介護にも行けないことから、高齢者が、同じく高齢者である配偶者を介護するケースも見られるようになりました。
老老介護のリスクと解決策
ここまで老老介護が増えている原因をお話ししましたが、なぜここまで老老介護が注目されるようになったのでしょうか。老老介護が増えることによるリスクを、解決策と合わせて解説します。
老老介護のリスク
高齢者が高齢者の介護をする老老介護は、若い人が高齢者を介護するよりも、さまざまなリスクが高まります。
介護にかかる時間増加のリスク
介護する側が高齢者だと、若い人と同じような機敏な動作は困難です。さらに、体力の消耗も早いため、思うような介護は難しくなります。これにより増加するのが介護にかかる時間。介護する側のプライベートな時間が減るだけでなく、介護される側にも負担がかかってしまいます。
社会的つながり減少のリスク
介護の時間が増え、プライベートな時間が失われるということは、外出や気晴らしの趣味も思うようにできなくなるということ。介護のために家で過ごす時間が増えることによって、筋力なども低下し、さらに外に出ることが億劫になります。
社会的なつながりが絶たれ孤独を感じやすくなることから、介護者本人の精神的負担は増加。その結果、ふさぎ込んでしまうリスクがあります。
共倒れのリスク
高齢者による介護は若い人に比べて、身体的、また精神的負担のリスクが高いです。そのため、介護者自身も弱ってしまい、共倒れするケースもあります。
老老介護の解決策
老老介護によるリスクでも挙げたように、高齢者による長期的な介護は困難です。老老介護によるさまざまな問題が起こる前に、早めの対策が望まれます。具体的にどのような行動が解決策となるのか見ていきましょう。
地域包括支援センターへ相談する
行政サポートの代わりに、介護や生活支援、医療など、包括的な支援を行っているのが、全国の自治体に置かれている「地域包括支援センター」です。ここでは、介護などに関するさまざまな相談ができます。
介護状態に合わせて、どのような介護サービスが利用できるか、どのような介護サービスが適切か聞けるため、不安な場合は一度相談されるのが良いでしょう。
すでに介護サービスを利用している場合なら、ケアマネジャーによるケアプラン作成など、介護負担を減らすための計画を個別にお願いすることも可能です。
ご近所と関係を築いておく
老老介護では、先にも挙げたように、家にふさぎ込んでしまうことで孤独感が増し、介護者が精神的なリスクを負うことがあります。こうした問題を避けるには、ご近所との関係を密にしておくことです。
遠方に住む両親が老老介護となっている場合は、実家の近所に住んでいる方としっかり関係を築いておきましょう。何か異変を感じたときに連絡してもらうなど、トラブルを事前に察知できるようにしておくことで、早めの対応につながります。
老人ホームへの入居も視野に入れる
見知っている人に介護をお願いしたいなど、さまざまな理由が老老介護につながっています。しかし、前述したように老老介護は、若い人が介護をするよりリスクが高いです。
親と子が離れて暮らしているなど、若い近親者が介護に携われない場合は、老人ホームへの入居なども検討に入れるべきでしょう。ホームへの入居なら、介護者の負担を減らせるだけでなく、専門家による適切な介護まで期待できます。
ロングライフなら老老介護で悩まない!
自宅とは異なる環境が不安、ひとりで入居するのが不安、などさまざまな不安が老人ホームへの入居をためらわせてしまいます。しかし、ロングライフなら、そうした不安を解消し、安心して老人ホームで過ごすことができるでしょう。
ロングライフのグッドフィーリング(顧客満足)に基づいたサービス
ロングライフでは、毎日を楽しめるよう、さまざまなイベントを用意しています。有名店での食事や国内外の旅行、オペラ鑑賞など、活動的で充実したセカンドライフを送ることが可能です。
協力医療機関との提携による心身のサポート
毎日の体調確認のほか、ロングライフでは入居者様が健康的に過ごせるよう、医療機関と連携をとっています。24時間体制で、緊急時のトラブルへの対応も可能です。
スタッフによる快適な生活のための支援
ロングライフのスタッフは、サービスを提供するサービスディレクターのほか、生活相談員や料理長、イベントを企画するグッドフィーリングコーディネーターなど多種多様。各分野のプロによる包括的な支援で、入居者様が快適に過ごせるようお手伝いしています。
夫婦での入居
部屋の空き状況にもよりますが、ロングライフでは夫婦おふたりでの入居も可能です。家族と離れることが不安という悩みを解消できます。
まとめ
高齢化や核家族化など、さまざまな要因が重なり、老老介護を選択する家庭は珍しくなくなってきました。問題は、高齢者による介護は、若い人よりもリスクが高いことです。解決策としては、老人ホームへの入居も挙げられます。生活の質を保ちつつ、快適に過ごしたいなら、ロングライフへの入居も視野に入れてみてはいかがでしょう。
※こちらの記事は、2020年1月24時点の情報をもとにした記事です。
No.2001-09