老人ホームのレクリエーションはどんなもの?

老人ホームへの入居を検討している方の中には「老人ホームではどういったレクリエーションを行っているのだろう?」と気になる方もいるでしょう。 入居者の楽しみのひとつであるレクリエーションですが、レクリエーションには入居者に楽しんでもらうためだけではなく、さまざまな目的があります。 この記事では、老人ホームで行われているレクリエーションの目的や種類について解説しています。老人ホームへの入居を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。


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老人ホームでレクリエーションをする目的

老人ホームで行われているレクリエーションには、どういった目的があるのでしょうか。
それぞれの目的別に、期待されている効果を解説していきます。

身体機能をサポートする

年齢を重ねるごとに体を動かす機会は減少します。運動不足になったとき、気を付けなければならないのが筋力の低下です。筋力が低下すると、滑りやすい浴室だけでなく段差がないところでも転倒しやすくなり、ケガや骨折などのリスクが高まります。

若年者の骨折であれば、治療とリハビリによって回復が見込めますが、高齢者の場合は異なります。高齢者の骨折は治療期間中、安静にしていることで、いざリハビリが始まるというときに体力がなく、そのまま寝たきりになってしまうケースがあります。

こういったケガや骨折などのリスクを少しでも減らせるよう、筋力低下の予防や、健康維持などを目的に、日常的にレクリエーションによって体を動かす機会を設けているのです。

脳機能を活性化する

仕事や子育てが一段落すると、体を動かしたり、考えて行動したりする機会が減少します。考える機会が減少すると、認知症につながる可能性も高まります。

手先を動かしたり、頭を使った遊びをしたりすることは、脳機能の活性化を促します。脳機能が活性化することで、認知症の予防や認知症の進行を遅らせる効果が期待できるでしょう。

他の入居者とのコミュニケーションを図る

体力が衰えると、外に出ることもおっくうに感じ、部屋に引きこもる傾向があります。引きこもりがちな生活を続けていると、他人と接する機会がなくなるため、先述同様に考える機会が減ります。そのため、うつ病や認知症になるリスクが高まるのです。

レクリエーションは、こういったリスクを軽減するために、他者とのつながりや日常生活に楽しみを見出してもらうきっかけでもあります。

高齢者の生活の質を向上させる

これまでの話の通り、日常生活を送る中で、仕事や子育てなどによる変化が減ると、考える機会や外出する機会が減っていきます。そのため、日常生活に変化や刺激をもたらし、意欲的に日常生活を送ってもらえるよう、レクリエーションを行っています。

さまざまな脳トレをしたり、色んな人と交流をしたりすることで、単調になりがちな日常生活に良い変化をもたらすため、生活の質が向上します。また、新たな趣味を見つけることで、積極性を持ってもらうことも目的です。達成感を見出せる創作活動などのレクリエーションなら、モチベーションの向上も期待できます。

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老人ホームで行われるレクリエーションの種類

老人ホームで行われるレクリエーションは、主に5つの種類にわけられます。
それぞれの種類ごとに行われている、レクリエーションの内容も一緒にみてみましょう。

しかし、施設によって内容は異なるため、詳しい内容に関しては入居検討している施設へお問い合わせください。

頭を使うレクリエーション

主にクイズやしりとり、簡単な計算、オセロ、将棋などです。

上記のようなレクリエーションでは、利用者本人が考えて行動できるので、脳が刺激されます。考えて行動し脳を活性化させることで、認知症予防の効果が期待できるのです。

クイズや簡単な計算など入居者がそれぞれ単独で行えるものから、オセロや将棋など、入居者同士で対戦を楽しめるものもあります。

また、頭を使うレクリエーションには、体の自由が利かない方でも楽しむことができるものが多いのが特徴です。

ロングライフでは、脳機能を活性化させることで有名な七田式を採用しており、楽しみながら認知症を予防し、入居者様同士のコミュニティ形成を図っております。

体を動かすレクリエーション

主にラジオ体操や輪投げなどを行います。

ラジオ体操や輪投げなど、無理なく体を動かしながら身体機能の回復を促します。また、中には、チーム形式で協力して行うものもあり、入居者同士のコミュニケーションの活性化などにもつながります。

ロングライフでは、介護度に合わせたヨガなども行っております。ヨガマットを使った本格的なヨガから、座ったままでも簡単に行えるヨガまで、入居者様が楽しみながら身体機能を高められるように、さまざまなレクリエーションをご用意しています。

また、ジムの機器を使ったレクリエーションや、外出して体を動かすレクリエーションなどもあり、入居者様に大変喜んでいただいております。

手先を使うレクリエーション

主に塗り絵や工作、折り紙、手芸などがあります。

手先を動かすことで脳が刺激され、認知症の予防につながります。また、ひとつの作品を作りあげることで達成感を味わうことができ、さらなる創作意欲が湧いてくるでしょう。

音楽を使うレクリエーション

主に楽器の演奏や童謡の合唱、演奏や合唱を発表する演奏会などを行います。

懐かしい音楽を聴くことで、脳の活性化や精神の安定を図ることができます。さらに、歌を歌うことで肺機能を高める効果も期待できます。

ロングライフでは、施設内でのレクリエーションはもちろんのこと、コンサート会場などで楽器の演奏や合唱を発表する機会なども設けています。

リラックスを目的としたレクリエーション

主にアロマテラピーやアニマルセラピー、ハンドマッサージなどを行います。

老人ホームに入居している入居者の中には、家族と離れて暮らす寂しさから精神的に不安定になる方も多くいます。リラックスを目的としたレクリエーションは、入居者が抱えがちな不安を和らげる効果が期待できるのです。

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レクリエーションは参加しなければならないもの?

レクリエーションへの参加は強制ではありません。楽しみにしているレクリエーションでも、その日の体調や気分によってできないことがあります。体に無理のないペースで参加できるのもレクリエーションの特徴のひとつです。

しかし、普段は個人の意思が尊重されるレクリエーションへの参加ですが、入居者が部屋に引きこもりがちな場合、スタッフが入居者の健康や心身の安定を図るために、レクリエーションへの参加を促す場合もあります。

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まとめ

老人ホームで行われているレクリエーションには、入居者に楽しんでもらうためだけではなく、身体機能を活性化させたり、周囲の人とのコミュニケーションを図ったりするなどの重要な目的があることをご紹介しました。

施設によっても実施されているレクリエーションの種類はさまざまです。老人ホームへの入居を検討されている方は、どのようなレクリエーションが行われているのかも施設選びの参考にし、具体的な内容が気になる場合は、検討中の施設へ問い合わしてみましょう。

※こちらの記事は、2019年11月12日時点の情報をもとにした記事です。

No.1910-07