介護で起こり得る問題とは?
介護者という面でみると、介護は、子など親族による介護と外部のサービスを利用した介護に分けることができます。親族の場合は見知った間柄で介護が行なわれるため、細かいところまで分かってくれているという安心感があるでしょう。
しかし、親族だから必ずしも良いとは限りません。実際に介護を始めてみると、想定していなかったようなトラブルが発生することがあります。ここでは、親の介護で起こりうる問題を2つみていきましょう。
誰にでも起こり得る介護疲れについて
介護の時期は、決して都合の良いタイミングで訪れる訳ではありません。ほとんどの場合、突然やってきます。突然介護が必要になると、準備も十分にできていないことがほとんどですし、何より家族が介護状態になったというショックも大きいものです。介護者には身体的負担、精神的負担、経済的負担が突然のしかかることになります。
身体的な負担
介護が必要ということは、おひとりで自立した生活を送ることが困難ということです。介護レベルはそれぞれ異なりますが、いずれも介護者による補助が必要で、介護者は日常的に介護する人の体を支えたり起こしたり、持ち上げたりする動作を行うことになります。
子どもと違い大人を支えることになりますから、当然脚や腰など、介護者の体への負担は大きくなります。
精神的な負担
介護がはじまればヘルパーやケアマネジャーなど、多くの人と関わることになります。関わる人が介護者の支えになれば良いですが、相性が良くない場合は、精神的な負担が増え、人と関わることを拒絶することもあります。
経済的な負担
介護に専念するため、介護離職を選択するケースもあります。この場合、問題となってくるのが、経済的な負担です。
介護者の収入がない、あるいは少ないため、基本的には親の年金で介護費を賄うことになりますが、十分でないことも少なくありません。介護保険内に収めて節約することは可能ですが、介護保険以外のおむつ代や生活費などの負担もあるためです。
このように、様々な負担が介護者にかかることによって、介護疲れになってしまうことがあります。
また、上記のほかに、兄弟姉妹間でどのように親の介護を行うかによって、トラブルが起こることもあります。
介護で問題が起きる前に知っておきたい対処法!
ここまで介護で起こる可能性のある問題についてお話ししてきました。これらの問題を最小限にとどめるにはどういったことができるでしょう。介護前にできる対処法、介護が始まってからの対処法を解説します。
介護をどうするか話し合いをすることを提案
まだまだ元気に見える親に、介護の話を持ち掛けるのは気が引けるかもしれません。しかし、先にお話ししたように、介護は突然始まるものです。決して早すぎることはないでしょう。
近所や親戚で介護が必要になった人や、ニュースなどで介護の問題を目にしたなどをきっかけに、日頃から将来の介護について話す機会を設けることが大切です。
介護に対する親の考えを確認しておく
将来の介護について、親がどのような考えを持っているのか確認しておきましょう。「自宅で過ごしたい」、「施設で過ごしたい」という希望のほか、「誰に介護されたい」という希望もあるかもしれません。事前に親の考えを知っておくことで、介護が始まるまでに、希望に沿った介護について知識を蓄えておくことができます。
経済状況と分担を話し合っておく
介護にともない、様々な問題が起こる可能性があるとお話しましたが、中でも難しい問題が経済的なものです。だからこそ余計に聞き出しにくいものですが、経済的な部分が介護前から分かっていれば安心できる要素は増えます。
介護が始まる前に、親の経済状況はどうか、年金収入などで負担は賄えるか確認しておきましょう。親の経済状況的に難しいようであれば、兄弟姉妹などでどのように負担を分担するか話し合いを始めておくことが大切です。また、介護保険についても検討しておくことが肝心です。事前に相談をしたり、インターネットやパンフレットなどで情報を収集したりしておきましょう。
介護疲れや兄弟姉妹間でのトラブルの対処法
本格的に介護が始まって、介護問題が表面化してきた場合はどうすれば良いのでしょう。介護疲れ、兄弟姉妹間のトラブル、それぞれの対処法について紹介します。
介護疲れの対処法
介護疲れは、身体的負担、精神的負担、経済的負担からきているとお話ししました。介護疲れを解消していくには、それぞれの負担を軽減していくことが大切です。
身体的負担や経済的負担を減らすには、介護保険サービスなど、高齢者支援サービスの利用を検討してみましょう。介護保険サービスなら要介護や要支援の認定を受けることで、介護保険を利用して、訪問介護などのサービスを利用できます。
精神的負担を減らすには、介護うつなどの専門家やカウンセラーへの相談を考えてみましょう。専門家のもとへ足を運ぶのに抵抗がある場合は、介護家族の会やサロンなど、同じく介護を行なっている家族と交流し、情報を交換するのも手です。
兄弟姉妹間トラブルの対処法
兄弟姉妹間のトラブルは、放置せずに、本音でしっかり話し合うことが大切です。実際に話し合ってみると、兄弟姉妹間でも、親の介護に関する考えや支援の心構えは違うかもしれません。お互いの生活状況や事情も明らかにしたうえで、折り合いをつける必要があります。
兄弟姉妹間で納得できる落としどころを見つけるには、どこまで負担ができるのか、将来的な負担や金銭管理はどうするか、細かな部分までしっかり話し合うことです。主な介護者となる人が主導して話し合いを進め、兄弟姉妹いずれも少しは負担を分担するようにして、お互いの不安を解消していきます。
介護施設入居も視野に
介護疲れに悩んでいる、兄弟姉妹間で話し合ってもなお、主な介護者の負担が大きい場合などは、介護施設への入居も選択肢として考えてみるべきかもしれません。
介護施設を利用することによって、実質的な介護の負担は減り、介護を受ける本人も、専門的なケアを受けられるという安心感があります。
介護で困った際はロングライフへ相談!
介護施設への入居を検討されるなら、ロングライフへの入居も考えてみませんか。ロングライフなら、充実したサポートで、安心して介護を任せることができます。
質の高いケアと心地良い空間の提供
ロングライフでは、グッドフィーリング(顧客満足)の思想で、毎日を生き生きと過ごせるようなサービスを提供しています。国内外の旅行など多彩なイベント、居心地の良い空間、質の高いケアで素適なセカンドライフの実現が可能です。
35年の歴史の中で培ったノウハウがあります。介護度が重度の方であっても、ご希望を叶えることが可能です。
健康的な生活を支援
地域の医療機関との連携により、お一人おひとりの健康的な生活を支援します。24時間体制で、緊急時も迅速に対応。ご家族ともコミュニケーションを図り、健康状態や疾患などの情報も共有できるようにしています。
施設の設備も万全です。万一の災害時にもしっかり対応、セキュリティも完備されています。
また、相続でお困りの方には資産・不動産などの手続きに関してアドバイスやお手伝いをすることも可能です。
まとめ
介護の負担は本人が思っている以上に重いこともあり、ときに介護疲れや兄弟姉妹間のトラブルに発展してしまうこともあります。その時々に応じて適切に対処することも大切ですが、未然にトラブルを防ぐ方法として介護施設への入居も検討に入れておくべきでしょう。
※こちらの記事は、2020年1月24時点の情報をもとにした記事です。
No.2001-10